落語会

毎年恒例になってきました『落語会』がありました。吉弥さんと今年は三吉さんがみこころ幼稚園にやってきてくださいましたよ!!
さあさあ、今回はどんな発見と確認ができるのでしょう?私たち職員もドキドキ!!
毎年毎年しつこく述べておりますが、落語や素話というのは、情報が、語り部の「言葉」と「表情」と「上半身の体の動き」だけです。この限られた情報で話の内容をどこまでキャッチできるか.....。キャッチするためにはその子1人ひとりの経験値が大変重要になってきます。語り部の言葉を聞いて、頭の中で思い浮かぶことはその子の経験した出来事や言葉なんです。
だから今回子どもたちが見せる行動や言動は、こどもたちの脳みそ(思考)です。どこまで理解できるのか育ちを確認する意味でも『落語会』はとっても貴重なのです。

今年は落語への入り口が沢山あったような気がします。吉弥さんが色々と考えてくださったのでしょうね......。本当にありがとうございます。
1、扇子や手ぬぐいを使ったレクチャー
2、締め太鼓や楽太鼓などを使った出囃子(米朝さんの出囃子で感動しました!!)
3、楽器と語り部の動作で雨や雪やお化けの描写
4、短い短い小話
  例)「隣の家に囲いができたんだってー。」「へーー。」
    「パンツがやぶれてしもうたわ。」「またか。」みたいなもの
5、2本の演目


このように、色んな方向から刺激いただいた子どもたちです。


目と眉毛の間で手紙を読む......。できるか?

真剣........。

理解ができたらやっぱり笑うんです!!


4の短い話のパンツのねたの時のこと。子どもたちは『パンツ』という響きで大笑いしてその笑い声で
三吉さんの落ちが聞こえないというハプニングが......。これも今の子どもたちの姿です。
吉弥さんが出てきて一生懸命落ちの説明をしてくださるのがまた私たち大人にはおかしくておかしくて.....。

最後の2つの演目もおもしろかった。
1つ目は沢山の人が出てくるお話。「ん」がつく言葉を次々に言ってゆく。そして「ん」の数ぶんたこ焼きが食べれるという話でした。特に年長は今まさに「○○ちゃんの『さ』と先生の『さ』は一緒。」とかいう会話が増えたり、毎朝歌う歌でも「いっちゃん『い』がつく.......♪」と歌いながら言葉遊びをしていますからよくわかったのだそうです。『ん』が沢山つくながーーーーーーい言葉が出てきた時は笑い転げていました。年少さんはちょっぴりキョトーーーーン.....でしたね。

2つ目はお化けのお話。楽器との描写の所ででてきたおばけが登場です。数人でお菊さんを井戸に見に行くという肝試し。9枚まで数えるまで見てたら自分の身にも不吉なことがおこるからと『1枚、2枚、3枚............7枚』で走ってかえってくるということを繰り返します。何度も行く理由はお菊さんがきれいだったから.....。そうこうしているうちにお菊さんは大人気になり沢山の人が訪れるようになります。ある日井戸にいくといつも通りお菊さんが出てきましたが『1枚、ごほっっ、2枚、ごほっっ......』と働き過ぎかしんどそう.....。そんな中『6枚、7枚......。』で、走って逃げようとしたら人が多すぎて逃げることができない!!あーーー9枚を数えちゃう!!と思ったら『10枚、11枚.........』と続けて数えるお菊さん。
調子悪いから明日の分も数えてる....という落ち。


吉弥さんのお化けを怖がる男を演じる様子は子どもたちのつぼで大笑い!!すごい!!
お化けが出てくるシーンで年少さんがこわいといって泣き出した!すごい!!

どちらもすごいと思うのです。それはイマジネーションが働いたことがわかるからです。何かしらの体験があるから、知っているから、面白いし怖いんです。

落ちで笑った私たち大人も........すごい........です。

部屋に帰って2つ目の演目の落ちがわかったか?と子どもにたずねると、
「風邪引いとったから休もうとおもってるんやろ?」とある子が。そして別の子が「くにじゅうはちやな。(9×2=18)」......と。感動です。吉弥さんじゃないですが私も落ちの説明をしました。「あーーーーー。」っとみんな納得しておりました。
日々、時間を重ねる中で色んな経験をしていつかわかるようになるでしょう。私たちは彼らと豊かな経験を重ねることにまた心を注ぎたいと思ったのでした。


最後に吉弥さん、三吉さん......今回もすてきな時間をありがとうございました。とても豊かでした。毎年、幼稚園にいらっしゃった後1週間くらい落ち込むと聞きました。(笑)ちょっとした修行みたいになってますよね?手を合わせたくなる気持ちです。
笑う場所はそれぞれの経験によって違うけれど、それがまたおもしろいなーと改めて思いました。
落語と出会ったこの1日がまた彼らの経験になっているのだとも思いました。この日1日で、扇子を持って何度うどんを食べるところをみせられたか.......。
また、こんな機会があることを楽しみにしています。感謝........。