落語会☆
今年もやってきました。桂吉弥さんの「落語会」。
吉弥さんは毎年幼稚園の子ども達に聞かせるのは修行だと言ってらっしゃいます。
経験値の低い小さい子ども達に伝えるのは難儀しますよね?
さてさて、今年はどの様な反応になるかな?
うどんを食べる動きの、レクチャーを受けました。箸を上下に動かして冷ます・・・。
うどんのお出汁を飲む・・・。すすり方がなかなか難しいのです。
飲んだ後は「あーーーーーーっ・・・・。」と言うのがポイント!!
吉弥さんのレクチャーの後、年少さんの子どもが「見せて!!見せて!!」としきりに言っていました。
何をって?吉弥さんが手にしているうどんを・・・・です。
吉弥さんのうどんを食べている様子が見ている彼らにはとってもリアルに見えたのでしょう・・・。
吉弥さんすごいです!!
あつあつのお芋を食べる・・・・笑いながら食べると感じが出るらしいです。
次の日・・・・・。
職員室に年長の子ども達が入ってきました。
「う〜〜〜〜。おばけだぞう〜〜〜・・・・」って。
吉弥さんから「おばけをいかに恐ろしく見せるか」レクチャーいただいたことを、ほらっちゃんと
再現しています。2つの手をくっつけるようにして見せるといいんですよね?
これも・・・・。子ども達が作ったハロウィンパーティーのためのお面に帯をつけていた時の事・・・・。
こんなお面が出てきました。
よく見て、よく見て・・・・。
白いから分かりにくいかも知れませんが、手が重なってるの・・・・。
こういうの見つけると私たちはうれしくなっちゃいます。
今の子ども達は情報過多な社会の中で生きています。
SNSなどの普及で便利だけど、知らなくていいようなことまで知って知ってしまう、見えなくていいものまで見えてしまう、想像する必要もなかったりする・・・・・なんとも複雑な中で生活しています。
そんな中で、いろーーーーんな情報を引き算したものが「落語」です。
子ども達の目には語り部の姿しか見えない・・・・語り部が語る内容を何で理解するかというと、それは・・・・一人ひとりの「今まで生きてきた中で培った経験」です。語り部の表情と語り部の言葉でイマジネーションができるかどうか・・・・。
どらの音を聞いて、「お寺の鐘の音だ!!」と言えるのは聞いたことがあるから・・・・。
うどんの箸を割ったり、すすったりを上手にできるのは割り箸でうどんを食べたことがあるから・・・・。
過去に自分が経験した時の映像を使って「こんな感じかな・・・・?」ってイマジネーションできるんです。
いつも吉弥さんの「落語」が終わると、色んなことを考えさせられます。
私たち大人が子ども達の中に何を落としていってやるのか・・・・。
タイトな情報の中であっても、人の気持ちを想像出来たり、状況判断できたりするような人間であって欲しいと思うのです。
豊かで大きな沢山の経験の中から、あれこれとひっぱり出してきて色んな答え、色んな歩き方ができるようなたくましい人間に・・・・。
私たちが、子ども達に与えてゆくもの、与えてゆく経験には心を尽くしていきたいな・・・・と改めて考えさせられるのでした。